体組成計によって、体重や体脂肪率はもちろん、筋肉量や基礎代謝量、体内年齢などさまざまな健康指標が数値化されるようになった。【写真】あなたに適した体脂肪率は?年齢別平均BMIと理想の体脂肪率に近づく方法タニタの体組成計の最新機種では脈拍や筋肉の質の状態まで表示され、まさに乗るだけで自分のからだの状態がわかると言っても過言ではない。目に見える数字が多くなれば多くなるほど、それに縛られストレスを抱えながらダイエットをしてしまう人もいるかもしれないが、体組成計はうまく使えば、健康と美容における良きパートナーになる。その付き合い方を改めて見直してみよう。「体重や体脂肪率など、体組成計で知った数字ばかりを追うのではなく、増減した原因を振り返る材料にして、食生活や運動を見直すきっかけにしてもらえると嬉しいです」そう語るのは2021年にヘルスメーター国内販売台数1億台を突破したタニタ開発部の木下裕梨さん。タニタは体重計をヘルスメーターと名付けて1959年に製造を開始。その後、1992年に世界初の乗るだけで体脂肪率をはかれる体内脂肪計を開発・発売した「健康をはかる」機器のリーディングカンパニーだ。そこで今回は木下裕梨さんに、体組成計の選び方や使い方、計測した数値との上手な付き合い方、考え方を聞いてみた。体重や体脂肪率だけにとらわれず、体組成計をうまく使いこなして健康的なからだを手に入れようよう。
1. 体組成計の選び方
体脂肪率などの体組成の計測は、生体内に微弱電流を流す「生体電気インピーダンス法」が使われている。水分を含む骨や筋肉には電気が通りやすく、脂肪は通りにくいという原理を利用し、その電気抵抗値と体重、年齢、性別、身長などを基に特殊なアルゴリズム(計算式)で分析し、導き出される。アルゴリズムは体組成計メーカー各社が独自のものを開発しているため、メーカーによって計測結果が異なる場合がある。タニタでは、医療・研究機関でスタンダードとなっている脂肪・ミネラル・タンパク質・水分の4つの成分に分けて分析する「4C法」で収集した生体データを基準に開発した他社にはないアルゴリズムを採用。からだの厚みによる体格の個人差の計測値への影響が低減され、より高い正確性を実現しているという。タニタの体組成計は足裏から電流を流して計測する乗るだけのタイプと、足裏と手のひらの両方から電流を流して計測するタイプがある。ともに計測精度は変わらないが、両手を使うタイプは腕や脚など部位別に細かくはかれるそうなので、日常的に運動している人や部位ごとの筋肉量や脂肪量を把握したい人には適しているかもしれない。「弊社ではでは50種類以上の体組成計をラインアップしています。アスリートなら計測項目が豊富で部位別にはかれるもの、ご高齢の方なら液晶画面が大きく見やすいものなど、その人に合った機種を見つけていただくことが、長期的に愛用していただくための第一歩だと思います。特におすすめの計測項目は「アクティブ度」です。代謝を維持するためにも下半身の筋肉量は非常に重要になります。弊社の体組成計は筋肉量が計測できますが、これに加え、体重に占める脚の筋肉量の割合を点数化するのが「アクティブ度」です。脚の筋肉量の割合が同年代と比較してどの程度なのかを4段階で判定します」自分に合った体組成計を選んで健康的なダイエット生活をスタートしてみよう。