平井拓郎(juJoe/ex-QOOLAND)が、中編小説"さよなら、バンドアパート"(文芸社)を明日7月16日に発売する。 ミュージシャン、イラストレーターなど7名からの推薦コメントは以下のとおり。
■三島想平(cinema staff/peelingwards) あまりにもリアルなフィクションだ。川嶋にかつての自分を重ね、恥ずかしさと悔しさで胸を締め付けられた。そして、何度も心が洗われた。同時にこれからの自分を肯定してもらっているような気がしたのだ。ちなみに僕はレコーディングの合間にこの作品を読ませてもらい、自分がありがたいことに未だ生業にさせてもらっている「音楽」というものが、どれだけ儚く、曖昧で、そして尊いものであるかを改めて考える機会になった。「それでも人生は続く。青春と呼ばれる時間よりも、何倍も長いエピローグをひっさげて 」こんな言葉を同い年の男に書かれてしまったら、まだやるしかない。
■中嶋イッキュウ(tricot/ジェニーハイ) 詩的で知的で心地良い表現の中で描かれる主人公の人生はとても美しい歌のよう
■小野武正(KEYTALK/Alaska Jam) 10代から20代にかけて一回は抱くであろう感情を堅実に文字に落とし込んでいて読み進める度に改めて思い出させてくれる初期衝動やむず痒くなる一面、そして昨今の音楽ビジネスに於ける葛藤が主人公川嶋を通して表現されていて面白い作品でした。昔ながらな泥臭いバンド活動を実際に経ないと到底表現出来ないディテールに独特な偏見と先入観が俯瞰して交錯し合う様は自分の過去を塗り替えられそうなリアルさでつい溺れてしまいそうでした。作中には様々な言い回しで音楽と青春の延長にあるノスタルジーを表現していますが『歌って感謝されるのは、魂を素手で掴まれたようだった。』に音楽をやる所以が詰まっている気がしました。
■カザマタカフミ(3markets[ ]) 破壊につぐ破壊。人生の破壊録。燃え尽きても灰すら残らない自暴自棄一歩手前の男の物語。
■シノダ(ヒトリエ) アルコールと向精神薬の荒波に呑まれ、人間社会をちっともサーフ出来ないバンドマン・川嶋の用法容量を超越した半生はとてもじゃないけど正しくない。正しくないけど、美しい。 あの頃になってしまったあの頃をぶっ壊れながら駆け抜ける、たった一人のオルタナティヴ漂流記。
■草野華余子(シンガーソングライター/作詞家/作曲家) 気付かないうちにジワジワと心身を蝕んでゆく悪魔に背中を押され転がり落ちるのは一瞬、指先を血塗れにしながら自力で這い上がるのはさながら永遠。その渦中をこんなに痛いほどストレートに文学に落とし込んだ備忘録がかつてあっただろうか。読んでいて胸が千切れた。"人生はいつも少しだけ間に合わない"ということを誰よりも知っている、弱くて優しくて強い平井さんの描く真実の物語、是非ご堪能ください。
■しおひがり(イラストレーター) 破滅寸前のアウトサイダーによる祈りの物語。 昨今の音楽シーンの変革により「絶滅危惧種」とも言える愛すべきバンドマンを、ゴリゴリの現役プレイヤーである著者自身の経験を活かして痛いくらいリアルに描き出している。主人公川嶋の青春と鬱屈と葛藤。令和のコロナ禍で生まれた最新型の「ライ麦畑」
なお、本作を原作とした映画が来春2022年に劇場公開されることも決定しており、映画にはcinema staff、KEYTALKが本人役で出演することが分かっている。またnoteでは、本作の1章が公開されているのでぜひチェックしよう。
▼作品情報中編小説"さよなら、バンドアパート"7月16日(金)発売出版社:文芸社作家:平井拓郎価格:¥1,210出版社HP:https://bunko.sumikko.info/item-select/4286222217
▼映画情報"さよなら、バンドアパート"映画化来春2022年劇場公開予定原作小説:"さよなら、バンドアパート"※cinema staff、KEYTALKが本人役で出演