スマートロック「Akerun」開発のフォトシンス、東証マザーズ上場へ

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。

スマートロック「Akerun」を開発・展開する Photosynth(フォトシンス)は30日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は11月5日、東証マザーズ市場に上場する予定で、大和証券とクレディ・スイス証券が主幹事を務める。証券コードは4379。70万株を公募し、561万3,300株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは94万6,900株。

想定発行価格は1,500円で、時価総額はおよそ228億5,300万円になる。価格の仮条件は10月19日に決定し、ブックビルディング期間は10月20日から10月26日を通して実施される。最終的な公開価格決定日は10月27日。有価証券報告書によると、同社の2020年12月期における売上高は11億7,593万円で、経常損失は6億8,353万円、当期純損失は11億8,481万円。

スマートロック「Akerun」開発のフォトシンス、東証マザーズ上場へ

Photosynth は2014年9月、河瀬航大氏により設立された。世の中の物理鍵とそれに伴うさまざまな制約から人々を解放し、扉で分断されたあらゆる場所や空間に人々が自由にアクセスできる「キーレス社会」の実現を目指す。スマートロックなど IoT 機器及びクラウド型認証プラットフォームを活用したサービスを開発し、サブスクリプションモデルにより提供している。

昨年には、ビジネスからプライベートまで全ての鍵をクラウド化する構想「Akerun Access Intelligence」を発表。この構想では、ユーザが普段利用している交通系 IC カードやスマートフォン、社員証・入館証といった固有のIDをメールアドレスや電話番号などに組み合わせ「Akerun ユーザーID」として登録、オフィス・ビル・自宅などさまざまな空間へのアクセスを可能にする。

昨年12月には、JR 東日本スタートアップのインキュベーション/アクセラレーション・プログラム「JR EAST STARTUP PROGRAM」で、Suica ID と Akerun ID の連携を可能にし、Suica でオフィスビルの入退室管理ができる仕組みでスタートアップ大賞を獲得(優勝)。今年1月には、美和ロックとの合弁会社 MIWA Akerun Technologies を設立した。

株式の保有比率は、CEO の河瀬氏(18.35%)を筆頭に、グロービス・キャピタル・パートナーズ(9.81%)、農林中金(7.45%)、ジャフコ(5.47%)、Fidelity Funds(4.34%)、Globis Fund(4.19%)、大和企業投資(4.18%)、ガイアックス(3.82%)、東京都(3.48%)、Fidelity Japan Trust(3.10%)、取締役副社長の上坂宏明氏(2.65%)などが続いている(信託分は当該順位から除外)。

<Photosynth のこれまでの軌跡>

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