トヨタ自動車とLINEは10月15日、ナビゲーションとスマートフォンを連携するSDL(スマートデバイスリンク)に対応する用品ナビゲーションを12月3日に発売する。
SDL対応アプリは、まずは12月からの「LINE MUSIC」の対応を皮切りに、2019年春に「Clova Auto」の提供を開始。同年夏にはClova Autoとカーナビとの連携が可能となる予定。
10月16日~19日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「CEATEC JAPAN 2018」の開幕に先駆けて会場で行なわれた説明会では、トヨタ自動車株式会社 常務役員 山本圭司氏と、LINE株式会社 取締役 CSMO 舛田淳氏が出席して説明を行なった。
トヨタが発売するSDL対応ナビは、スマホと連携してスマホアプリをにタッチディスプレイ、ステアリングスイッチ、マイク、スピーカーを使って、車載器に実装されたアプリと同じように利用可能。オープンプラットフォームとなるSDLを活用することで、ユーザーは好みのアプリを自由に選択できるほか、アプリ事業者は運転中の利用シーンの拡大や、開発したアプリを複数のカーメーカーに一括して納入することによる効率化が期待できるとした。
これまでの取り組みについてスマートフォンは便利ではあるが、運転中のスマホ使用における事故が年々増加しているSDLは“運転中でもスマホを安全に、便利に、楽しく使うための技術”だというSDLの3つの特徴音声操作や運転シーンに適したUI/UXで安全と楽しさを両立オープンプラットフォームにおけるメリットSDLはiPhoneでもAndroidでも使うことができるSDLに対応したスマホアプリは、カーナビと同じように使えるLINEとの協業について12月3日にトヨタとして日本初となるSDL対応用品ナビを発売また、今回LINEが提供するClova Autoは、VUI(ボイスユーザーインターフェース)を活用し、SDLと組み合わせることで、運転をしながら目的地の天気を調べたり、LINEのメッセージを送受信したり、音楽を聴いたりすることができるという。さらに、音声によりスマホを見ずにクルマの中から家電を操作するといったことも今後実現可能になるとした。
Clova Autoを使ったナビゲーション機能としては、ユーザーの走行情報から生成した独自のプローブコミュニケーション交通情報を元に、道路状況を予測してより短時間で到着する最適なルートの提供が可能となり、Clova Autoを通じて車内での音声操作や、両社が持つビッグデータを活用した精度の高い道路状況予測、個人化されたナビゲーションを実現するとした。
LINEのSDLに対する取り組みについてClovaの技術について。Clovaは“Cloud Virtual Assistant”の略Clova AutoについてClova Autoとの連携方法Clovaが目指すことは、スマホとクルマ、家をシームレスに繋げることトヨタのカーナビとClovaが連動トヨタとLINEのビッグデータを活用。Clovaによる個人化されたナビゲーションを実現SDL対応についてのロードマップ。2018年12月のLINE MUSICから始まり、2019年春にClova Autoがリリースされ、2019年夏にはClova Autoとナビゲーションが連携して、車内でAIアシスタント「Clova」が使えるようになる記者発表会でトヨタの山本氏は、「トヨタはSDLを用いて、スマホとクルマを繋ぎ、安全、便利で快適なモビリティライフの提供と、交通事故ゼロを目指してまいります。LINEとの協業により安全で使いやすく、お客さまがワクワクするようなアプリケーションをお届けしたいと思っております」とSDL対応ナビに関しての期待感を語った。
トヨタ自動車株式会社 常務役員 山本圭司氏LINEの舛田氏は、「クルマの中のClova Auto、スマートスピーカーをはじめとした家電を操作するClova Home、スマホの中のLINE Clova、この3つをシームレスに連動していくことが私たちが実現すべき世界だと考えています。トヨタとLINE Clovaで、LINEはクルマを友達にし、クルマと会話する関係を目指してまいります」と今後について述べた。
LINE株式会社 取締役 CSMO 舛田淳氏Smart Device Link Concept Movie "Driving fun & Safety (JPN)"