Amazon、Apple、Googleらによるスマートホーム機器の共通規格「Matter」が策定された。AlexaやGoogle アシスタントなど、異なるプラットフォーム間でのスマートホームデバイスの相互接続性を認証するもので、2021年後半に最初の対応デバイスが認証される見込み。
スマートホーム用デバイスでは、Amazon Alexa、Apple HomeKit with Siri、Google アシスタント、SmartThingsなど様々なメーカーの規格が展開されており、デバイスメーカーはそれぞれの規格に沿って製品を開発・製造し、消費者もそれぞれの規格に対応した商品を選択する必要がある。Matterは、各社のデバイスに対して、相互運用可能でセキュアな接続規格を用意することで、デバイスメーカーが各社のスマートホーム向けデバイスを開発・販売しやすくし、消費者に商品を選びやすくする狙いで策定された。
2019年に構想が発表され、「Project CHIP」(Project Connected Home over IP)の名称で推進してきたが、「Matter」という正式名称が決定。Connectivity Standards Alliance (CSA/旧称Zigbeeアライアンス)が発表した。
Matterプロトコルの仕様は、Ethernet、Wi-Fi、Threadなどの既存のネットワーク技術上で動作し、Bluetooth Low Energy(BLE)にも対応。シンプルさや相互運用性、セキュリティ、柔軟性などを重視して開発している。
消費者はMatterマークの付いたデバイスを選び、スマートホーム対応機器同士の相互接続をわかりやすく確認できるようになる。
Amazon、Apple、Comcast、Google、SmartThingsとCSAがボードメンバーとして参加するほか、IKEAやNXPなど80以上のメンバー企業と、1,700人以上のメンバー個人参加する。
2021年後半に最初のデバイスが認証される予定で、対象となるデバイスは、照明・電気、HVAC制御、ドアロック、ガレージドア、センサー、セキュリティシステム、窓枠・シェード、テレビ、アクセスポイント、ブリッジなど。また、5月に発売された新型のGooge Nest Hubは、このMatter(CHIP)に対応予定としている。