まずは競合製品との比較から。同社の6型モデルであるkobo glo、kobo Touchのほか、冒頭で紹介したソニーのPRS-350と比較している。
kobo mini | kobo glo | kobo Touch | Reader Pocket Edition(PRS-350) | |
楽天 | 楽天 | 楽天 | ソニー | |
サイズ(幅×奥行き×高さ、最厚部) | 102×133×10mm | 114×157×10mm | 114×165×10mm | 104.6×145.4×9.2mm |
重量 | 約134g | 約185g | 約185g | 約155g |
解像度/画面サイズ | 600×800ドット/5型 | 758×1,024ドット/6型 | 600×800ドット/6型 | 600×800ドット/5型 |
ディスプレイ | モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー | モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー | モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー | モノクロ16階調 E Ink電子ペーパー |
通信方式 | IEEE 802.11b/g/n | IEEE 802.11b/g/n | IEEE 802.11b/g/n | - |
内蔵ストレージ | 約2GB(ユーザー使用可能領域:約1GB) | 約2GB(ユーザー使用可能領域:約1GB) | 約2GB(ユーザー使用可能領域:約1GB) | 約2GB(ユーザー使用可能領域:約1.4GB) |
メモリカードスロット | - | microSD | microSD | - |
内蔵ライト | - | ○ | - | - |
バッテリ持続時間(メーカー公称値) | 約1カ月、約40,000ページ(Wi-Fiオフ) | 約1カ月、約30,000ページ(Wi-Fiオフ) | 約1カ月、約15,000ページ(Wi-Fiオフ) | 約2.5週間、約10,000ページ |
電子書籍対応フォーマット | EPUB、PDF(同社ストアで販売しているPDF書籍のみサポート) | EPUB、PDF(同社ストアで販売しているPDF書籍のみサポート) | EPUB、PDF(同社ストアで販売しているPDF書籍のみサポート) | 配信コンテンツ(.mnh)、XMDF、.book、EPUB、PDF、TXT |
電子書籍ストア | koboイーブックストア | koboイーブックストア | koboイーブックストア | Reader Store |
価格(2013年1月6日現在) | 6,980円 | 7,980円 | 6,980円 | 7,980円 |
画面サイズは5型と一回り小さいが、解像度は従来の6型E Ink端末と同じ600×800ドットなので、密度はそれなりに高いことになる。もっとも、ソニー PRS-350も600×800ドットなので、驚くほど高精細というわけでは決してない。
通信機能や内蔵ストレージ、対応フォーマットなどの仕様は同社のkobo glo/kobo Touchとほぼ共通だが、一方で大きく異なるのはmicroSDに対応しないことだ。コンテンツを保存できるのはユーザー使用可能領域の約1GBだけなので、容量を気にせず多くのコンテンツを持ち運ぶのは難しい。とはいえ、本製品の小さな画面でコミックを読むのは根本的に無理があるので最初から諦めざるを得ず、テキスト本中心で使うことを考えると、1GBでもとくに小容量というわけではない。
本体サイズはかなりコンパクト。同じ5型のソニー PRS-350は下部にボタンを装備する関係で全長がそこそこあるので、本製品の方が圧倒的に小ぶりに見える。ワイシャツの胸ポケットは無理があるとしても、コートなどのポケットにすっぽり収まるのは、6型のE Ink端末や、7型タブレットにはない利点だ。重量も約134gと、50gほど軽い。
細かい違いとしては、従来のkoboシリーズでは外部に露出していたリセット用の穴が本体背面パネルの内側に移動したため、リセット時に背面パネルを取り外さなくてはいけなくなったことが挙げられる。リセットの機会が皆無ならたいした問題ではないのだが、使用開始から1週間で本体のフリーズが6回あり、うち3回はこのリセット用の穴を使わなければ再起動できず(ちなみに3回とも検索画面でのハングアップだ)かなりのわずらわしさを感じた。
なお、背面パネルはかどに爪をひっかけるくぼみがあるというだけで、上下左右あわせて15カ所に爪があるので構造的にも容易には外れない。誤って割ってしまう人もいそうで、ちょっと設計に無理があるのではないか、というのが正直な感想だ。kobo Touchのようにリセットに通じる穴を背面パネルに開けておけば済むと思うのだが、不思議な仕様である。