LINEMOの「eSIM」「eKYC」とは
LINEMOの大きな特徴として「eSIM」と「eKYC」を上げた寺尾氏は、特にeSIMに関して苦労を重ねたことを紹介する。
寺尾氏「さすがにお恥ずかしいところもあった。APNの設定やプロファイル、SIMロック解除、ネットワーク暗証番号と、物理SIMのときにはほとんど引っかからなかったことが問題になった」
寺尾氏が挙げた「APNの設定」「プロファイル」「SIMロック解除」「ネットワーク暗証番号(を忘れる)」は、言葉の意味がわからないユーザーも多く、LINEMOのWebサイトでは、手続きのなかで、よりわかりやすい記述にあらためられてきた。
またプロファイルの設定は、LINEMO開始直後に発覚したもので「オートでiPhoneにプロファイルが入らなかった」(寺尾氏)。
週単位で、改善が進められており、これまで改善した点は400項目にのぼる。
こうした改善により、NPS(ネットプロモータースコア、ユーザーのロイヤリティを測る指標)や、デジタルネイティブ世代(ここでは30代以下という定義)で高い満足度となったことがわかった。NPSについては、サービス開始時の物理SIMに対するスコア(寺尾氏によれば0付近)と比べ、eSIMは当初、マイナス40程度だった。その後の改善で、サービス開始時の物理SIMのスコアを超えるまでになったという。
寺尾氏によれば、「LINEMO」ユーザーの7割近くは30代近くで、若い層が多いとのこと。同じくソフトバンクが展開するブランド「ワイモバイル」は、店舗でのサポートを受けられることもあってか、シニア層が多いという。