Engadget Logo エンガジェット日本版 中国からSteamストアへのアクセスが不能に。政府の意図的なブロックか

近年の中国ではゲームの規制が強められているなか、新たにグローバル版のSteamストアが中国国内からアクセス不能になっていることが明らかとなりました。Steamウィンターセールで「Battlefield 2042」や「Cyberpunk 2077」、「Hades」など話題作がお買い得になっている最中のことです。

なお、今年2月に中国国内向けにオープンした「Steam China」は問題なくアクセスできる模様です。そちらはValveが中国のゲーム会社Perfect Worldと提携して立ち上げた中国版Steamですが、記事執筆時点ではわずか103本のゲームしか配信されていません。全世界向けのSteamストア(Steam Global)が配信する約11万本のごく一部というわけです。

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この事態に初期に気づいたのは、『フォートナイト』の情報リークやデータマイナー(アプリの解析から未発表情報を発掘する人)として知られるRicky Owens(別名iFireMonkey)氏です。

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Rickey氏の報告を受けて、The VergeもComparitech(英企業で、中国で規制されているサイトをドメイン毎にチェックできるサービスを提供)で調べたところ、「store.steampowered.com」(Steam Global版ストア)が中国全土からアクセス不能の一方で、Steam China(store.steamchina.com)は利用できると確認されたしだいです。日本時間で26日のお昼現在でも、状況は以下の通り変わっていません。

かたやアクセスに問題ないSteam Chinaは、ワークショップやフレンドのプレイを視聴できるブロードキャストおよび掲示板など、本家にあるコミュニティ機能がすべて削られています。販売ゲームが著しく絞り込まれているのも、開発者が中国政府の承認を得る必要があるためです。

もっとも一時的なネットワークの障害ではないかとの指摘もあり、今のところ真実は不明です。が、もしも中国政府によるSteam Globalストアへの意図的なブロックだとすれば、8月末に未成年者は週にわずか3時間しかオンラインゲームを遊べないと規制したことや、厳しいルールに沿って大きく修正されていた中国版『フォートナイト』のサービス終了に続く、ゲームへの締め付けが強化された1年の総括に相応しいといえそうです。

Source:The Verge