過去にやらかしちゃったあんなこと、こんなこと。キレイさっぱり忘れてしまえたらいいのに、なんて思ったことはありませんか。
また、過去の記憶がトラウマとなり、現在の生活に支障をきたしてしまうことだってあります。
果たして記憶は意図的に消したり修正したりできるんでしょうか? 以下、専門家6名の見解です。
「不適応な記憶」から感情的な要素を取り除く薬
Samuel Schacher(コロンビア大学神経科学名誉教授)
記憶の再固定化を操作すれば、記憶そのものを消し去ることもできるかも
Jason Chan(アイオワ州立大学心理学准教授。人間の記憶についての研究に従事)
記憶の編集は近いうち実現できそう
Steve Maren(テキサスA&M大学心理学・脳科学教授。主に感情的な記憶にまつわる脳のメカニズムについて研究)
悪質な侵入性記憶だけ消せば、記憶障害の治療につながる
Sheena Josselyn(トロント大学生理学准教授。記憶にまつわる神経基質の研究、及びにその研究成果をもとに学習障害や記憶障害の治療法を研究)
脳は常に記憶を編集している
Jelena Radulovic(ノースウェスターン大学精神医学・行動科学非常勤教授)
長期記憶の再固定化においてプロテインキナーゼの生成を阻害すれば、その記憶だけを消せるかもしれない
Todd Sacktor(ニューヨーク州立大学ダウンステート・メディカルセンター生理学・薬理学・麻酔学・神経学教授。長期記憶の貯蔵に関わる分子レベルのメカニズムを研究。世界に先駆けてプロテインキナーゼMゼータを発見した)
Reference:ラリー・R・スクワイア、エリック・R・カンデル著、小西史朗/桐野豊監修『記憶のしくみ 上』講談社ブルーバックス
Advertisement