Engadget Logo エンガジェット日本版 SpaceX、Super Heavyブースター試験機の燃焼試験を16日(日本時間)実施へ

SpaceXは、宇宙船Starshipを軌道へ打ち上げるために使うSuper Heavyブースターの試験機”Booster 3”の地上燃焼試験(Static Fire)を間もなく実施します。

このテストは、今年の終わりにStarshipシステムの最初の軌道飛行を実施するためのブースターの設計を検証し、その妥当性を確認する重要なステップ。予定では、この試験は7月15日正午~午後10時(日本時間16日午前2時~正午)の間に行われます。前回のStarship関連の試験打上げからはもう2か月ほどが経過しましたが、その間にSpaceXはStarshipをSuper Heavyブースターに乗せての打上げを可能にするため、巨大な発射台を建設していました。また巨大なロケットに液体酸素とメタンを供給するためのタンクもいくつか追加設置されています。

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Booster 3は実際の試験燃焼に望む初めてのプロトタイプで、7月上旬に発射台へと移動しました。すでに燃料タンクの極低温圧力試験もクリア済みです。この、Starship本体と同じくらいの背丈に見えるBooster 3に、今週Raptorロケットエンジン3基が追加され、さらに周辺に暮らすボカチカの人々には速くて7月15日にエンジン点火を行う可能性があることが伝えられています。

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SpaceXのイーロン・マスクCEOは、Booster 3の地上燃焼試験が順調にいけば、現在組み立て中のBooster 4で打ち上げを実施するだろうと述べています。

なお、Booster 3が搭載するRaptorエンジンは3基ですが、最終的にこのブースターにはRaptorエンジン33基が搭載される予定になっています。これと並行して、SpaceXはStarship SN20改め”Ship 20”をすでに完成させています。この新しいStarshipプロトタイプは、これまでと異なり、宇宙空間まで上昇してから地球に帰還する能力を備えます。

これら一連の作業はすべて、Super HeavyとStarshipの試験飛行に向けてのもの。早ければ8月中にも行われれる予定のこの試験飛行では、打ち上げられたStarshipが軌道をおよそ1周したのちにハワイ、カウアイ島沖に「制御した状態で」着水する計画です。なお、米連邦航空局(FAA)は5月の時点でまだBooster 3の試験打上げには許可を出していませんでした。従って、8月の試験打上げまでにはSpaceXはその許可を取る必要があります。もちろんその前に、まずは今回の地上燃焼試験を順調にこなすことが大切です。

Source:Elon Musl(Twitter)

via:Ars Technica