業務システム開発のテンダは2021年秋、工場や飲食店などの現場で使うマニュアルを簡単に作成・運用できる新ツールを発売する。スマートフォンやタブレット端末で撮影・保存した写真や動画に説明文を加えるだけでマニュアルが作れる。製造や飲食、小売り、運輸など幅広い業種での需要を見込む。
新ツールはスマホやタブレット端末用のアプリで最初にタイトルを入力し、使用する写真や動画を選択してそれぞれについて説明文を記入するだけで、簡単にマニュアルを作れる。作ったマニュアルはクラウド上で管理され、公開範囲を設定できる。現場が写真などの資料を添えて、課題や改善要求を本部に共有するといった運用も可能だという。
テンダはパソコンで使うシステム用のマニュアル作成・運用ツールとして「Dojo」や「Dojoナビ」といったツールを提供している。新ツールはDojoシリーズの3番目の商品とする予定だ。スマホやタブレット端末で使えるようにすることで、パソコンを使い慣れていない現場管理職や職人でも簡単に、製造や調理の工程、ノウハウを共有できる。マニュアルの閲覧もスマホやタブレット端末でできるため、現場従業員は印刷したマニュアルを持ち歩かずに作業現場でマニュアルを参照できる。
新ツールのスマホ用アプリはiOS版とAndroid版を用意する。価格は250ユーザーまでで月額4万円弱程度を想定している。251ユーザー以上はユーザー数に応じて価格が変わる。リリースから3年後に30万ライセンスの提供を目指す。中村繁貴社長は「日本の付加価値労働生産性は世界から後れをとっている。名目GDPで高いシェアを持つ製造業やサービス業、商業の現場の生産性向上に貢献する」と意気込みを語る。
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