ついにXiaomiから待望のタブレット『Xiaomi Pad 5』がグローバルリリースされました。しかも驚いた事に日本市場に向けても発売予定。グローバルにおけるXiaomi Pad 5の販売価格は6GB/128GBが349ユーロで6GB/256GBは399ユーロ。ヨーロッパの税金分を差し引いた日本想定売価は『39,800円』!
この39,800円という販売価格、他の超人気タブレットと同じなんです。そう、先日世代交代を行ったばかりとなるAppleの『iPad(第9世代)』。64GBモデルの価格がまさに『39,800円』。XiaomiがiPad(第9世代)を意識していたのは言う間でも無いでしょう。
iPad(第9世代)Appleより
日本を含めた世界のタブレット市場において、ダントツのシェアを持つiPadシリーズ。BCNランキングによると、日本で販売されているiPadシリーズの中で2020年8月時点、一番売れていたのはiPad(第7世代)。シェア率はなんと57.5%。
iPad(第7世代)Appleより
2021年8月には後継モデルとなるiPad(第8世代)でシェアを一気に落としていますが、これは在庫不足の影響を大きく受けたもの。品切れの状態が長く続き、市場では通常販売価格以上での転売が横行していました。
BCNランキングより
その超人気モデルが性能アップしてカムバック。とんでもない売れ方をするでしょう。Amazonでは9月16日時点でタブレットカテゴリーの売れ筋ランキングの1位と2位を独占中。
Amazonより
そこに『待った』をかけるのが『Xiaomi Pad 5』です。iPad(第9世代)はiPadシリーズの最廉価モデル。旧デザインがそのまま使われ、Socも3世代前のA13 Bionicを採用。だからこそ『安い』のです。
そして『価格』を優先して購入している人が大勢いるのも事実。なぜならタブレットの主な利用用途は動画鑑賞、ネットサーフィン、メールの送受信など。最近では簡単な事務仕事をする人も増えています。もしゲームをしたいのであれば、iPadと共に世代交代したA15 Bionicを搭載するiPad miniがダントツでお勧め。しかしゲームを目的として買わないのであれば、処理能力が適度でディスプレイスペックが優れていればそれで満足出来るはず。
その『適度な処理能力』と『優れたディスプレイスペック』を両立したのがXiaomi Pad 5。とりあえず『価格勝負』のAndroidタブレットが多い中、ミッドレンジとハイエンドな要素をバランスよく振り分けて、価格をiPad(第9世代)ラインまで抑えたのは見事としか言いようがありません。
Xiaomiより
では、iPad(第9世代)とXiaomi Pad 5には一体どういった違いがあるのか。主要なスペックを比較してみましょう(Xiaomi Pad 5と価格が近いiPad(第9世代)Wi-Fiモデル対象)。
記事に書かれている内容
iPad(第9世代)とXiaomi Pad 5の主な仕様
iPad(第9世代) | Xiaomi Pad 5 | |
---|---|---|
Soc | A13 Bionic | Snapdragon 860 |
容量 | ||
電池 | 32.4Wh(8756.757mAh) | 8,720mAh |
充電 | 非公開 | 最大33W |
重量 | 487g | 511g |
画面 | ||
カメラ | メインカメラ フロントカメラ | メインカメラ フロントカメラ |
コネクタ | Lightning | USB Type-C |
オーディオ | ステレオスピーカー | ステレオスピーカー(4スピーカー、Dolby Atmos対応) |
OS | iPadOS 15 | MIUI for Pad |
カラー | ホワイト | ホワイト、ブラック |
SocはXiaomi Pad 5がSnapdragon 860でiPad(第9世代)がA13 Bionic。Antutu(Ver.9)のスコアはどちらも50万台後半。少し前のハイエンドモデルと同等の性能を持ちます。最高のグラフィック設定はやや厳しいですが、ゲームもプレイ出来る程度の性能です。
Xiaomiより
明確にスペック差が出ているのは『容量』『表示』『音』。iPad(第9世代)の標準容量が64GBなのに対し、Xiaomi Pad 5は2倍の128GB。どちらもMicro SDカードをサポートしないので、容量は重要な選択基準。
ディスプレイはXiaomi Pad 5が縦長比率を採用しており、380ピクセル分iPad(第9世代)より情報量を多く表示する事が可能。解像度も275ppiとXiaomi Pad 5の方が高いです。
Xiaomiより
1秒間に画面を切り替え可能な回数を示すのが『リフレッシュレート』。リフレシュレートを公表していないディスプレイは大半が『60Hz』です。iPadシリーズでリフレッシュレートを公表しているのは最上位モデルのiPad Proのみで『120Hz』。Xiaomi Pad 5はそのiPad Proと同じ『120Hz』のリフレッシュレートに対応。60Hzと比較して2倍滑らかなコマ送りを可能とします。
Xiaomiより
ビット深度はXiaomi Pad 5のみが『10bit』に対応。一般的なディスプレイは8bitです。Xiaomi Pad 5のディスプレイは10億7千万色の表示を可能とし、ハイダイナミックレンジ映像コンテンツ『Dolby Vision』の視聴に対応。
Xiaomiより
Netflixより
Dolby Visionは無料で技術を使用できる『オープンスタンダード』形式をとっているので、利用料が発生するHDRと比較して対応コンテンツが増えやすい傾向にあります。Netflixといった動画ストリーミングサービスで手軽に楽しむ事が出来るのが特徴です。
Xiaomiより
このDolby Visionを盛り上げるのが立体音響技術『Dolby Atmos』。どちらもドルビーラトリーズが提供を行っています。iPad(第9世代)が備えるスピーカーは2つなのに対し、Xiaomi Pad 5はiPad Proと同じ4つ。Dolby Atmosの立体音響効果を外部スピーカー無しでも存分に楽しめます。
Xiaomiより
優れた『処理能力』と『ディスプレイスペック』に加え、Dolby Atmosをサポートする4スピーカーシステムまで備えてきたXiaomi Pad 5。同社初となるタブレットのグローバルリリース。世界シェア獲得に向けての『本気』がうかがえます。個人的には上位モデルとなるXiaomi Pad 5 Proが欲しいと思っていましたが、3万円台を実現出来るのであれば、むしろXiaomi Pad 5の方が良いかもしれない。今すぐ欲しい!
Xiaomiに関連する記事
この記事に関連するカテゴリー
Xiaomi、Apple、タブレット