MeMO Padとしては初のBay Trail-T搭載機
去年(2013年)、前モデルに相当するMeMO Pad 8をご紹介したのが12月。ちょうど半年でモデルチェンジしたことになる。当時のSoCはMediaTek製クアッドコアであったが、今回同じ4コアでも、Bay Trail-TのAtom Z3745を採用しているのが大きな違いだ。
Bay Trail-TはBay Trail-Mとともに、SDP(シナリオ・デザイン・パワー)が数Wと、Intelのプロセッサとしては桁違いに省電力。既にWindows搭載機も含め、数多くの2-in-1やタブレットが出荷されているので、省電力によるバッテリ駆動時間は折り紙付きだ。
今回扱うのは7型であるものの、8型はパネルサイズとバッテリ容量、これらに伴うサイズと重量以外は同一スペックとなる。主な仕様は以下の通り。
【表】ASUS「MeMO Pad 7」の仕様 | |
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SoC | Atom Z3745(1.33GHz/1.86GHz、4コア、Intel HD Graphics、SDP 2W) |
メモリ | 1GB(LPDDR3-1066) |
ストレージ | 16GB |
OS | Android 4.4.2 |
ディスプレイ | 7型液晶ディスプレイ、1,280×800ドット、タッチ対応 |
グラフィックス | Intel HD Graphics |
ネットワーク | IEEE 802.11b/g/n(Miracast対応)、Bluetooth 4.0 |
その他 | Micro USB、microSDカードスロット、200万画素前面カメラ/500万画素背面カメラ、ヘッドフォン/マイクコンボミニジャック、ステレオスピーカー |
センサー | GPS、電子コンパス、加速度センサー、磁気センサー |
バッテリ駆動時間 | 最大約9時間 |
サイズ/重量 | 約189.3×113.7×9.6mm(幅×奥行き×高さ)/約295g |
店頭予想価格 | 18,500円(税別)前後 |
SoCは冒頭に書いたようにBay Trail-TのAtom Z3745。4コア4スレッドでクロックは1.33GHz。バースト時には1.86GHzに上昇する。キャッシュは2MBでSDPはたった2Wだ。メモリはLPDDR3-1066の1GB。ストレージは16GB搭載している。OSはAndroidで最新の4.4系(4.4.2)だった。
ディスプレイは、タッチ対応の7型液晶パネルで解像度は1,280×800ドット。グラフィックスはプロセッサ内蔵のIntel HD Graphics。ただし、外部出力用のHMLやHDMI端子は装備していない。
インターフェイスは、IEEE 802.11b/g/n(Miracast対応)、Bluetooth 4.0、Micro USB、microSDカードスロット、200万画素前面カメラ/500万画素背面カメラ、ヘッドフォン/マイクコンボミニジャック、ステレオスピーカー。センサーは、GPS、電子コンパス、加速度センサー、磁気センサーを搭載している。
サイズは約189.3×113.7×9.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量約295g。従来の7型(MeMO Pad HD 7/196.8×120.6×10.8mm/約302g)と比較して、全体的に少し小さくなり、また軽くなっている。バッテリ駆動時間は最大約9時間。
ホワイト、イエロー、レッド、ブルー、ブラックと、5種類のカラーバリエーションが用意され、店頭予想価格は18,500円(税別)前後と2万円を切っているのが魅力的だ。
前面。画面の右上に前面カメラ、下中央に同社のロゴ。各ボタンはソフトウェア式背面。カメラと、ステレオスピーカーが埋め込まれているスリットが見える上/右側面。ヘッドフォン/マイクコンボミニジャックとMicro USB。右側面に音量±ボタン、電源ボタンを装備下の左側面は何もない。左側にmicroSDカードスロットを備える付属品など。ACアダプタとUSBケーブルNexus 7(2013)との比較。幅は約1cmほど短い。液晶パネルのガラス面分だけ厚みがある重量は実測で296g5種類のカラーバリエーション。本体の色に合わせてテーマも違うことが分かる5色カラバリの背面。ホワイト、イエロー、レッド、ブルー、ブラック。お好みはどれだろうか筐体は仕上げもカラーリングも綺麗でチープな感じは皆無。Nexus 7(2013)と比較すると少し厚めで、長辺が約1cmほど短い。重量約295gなので、片手で楽々持つことができる。
前面右上に前面カメラ、下中央に同社のロゴ。各ボタンはソフトウェア式になっている。背面は上側にカメラと、下側にステレオスピーカーが埋め込まれているスリットがある。左側面にはmicroSDカードスロット、右側面には音量±ボタンと電源ボタン。上にはMicro USBとヘッドフォン/マイクコンボミニジャック。底面には何も無い。付属のUSB式ACアダプタは非常にコンパクトだが、PCなど一般的なUSBポートからも充電可能だ。
7型の液晶パネルは、旧タイプのMeMO Pad 7は、IPSで10点タッチとスペックに明記されていたものの、今回は何も書かれておらず詳細は不明だが、明るさ/コントラスト、発色共に良好で視野角も広くタッチもスムーズ。個体差かもしれないが、筆者が試した範囲だと色温度が若干低く(黄色い)、付属のSplendidユーティリティで左側に1つずらすとでちょうどいい感じだった。
サウンドは、最大にすると若干歪っぽいもののこのクラスとしてはパワーも十分。また筐体のサイズを考えると低域から高域までわりと鳴っている方だろう。縦位置で使う限りステレオ感もそれなりにある。ただ動画再生時などに横位置にすると、スピーカーが左(もしくは右)に寄ってしまうのが残念なところ。
カメラに関しては、試したところ、以前ご紹介した「Fonepad 7」や旧「MeMO Pad 8」より随分良くなったので作例を1点掲載する。AFも速く、写りもご覧の様に、細かい部分までしっかり描写している。動画はフルHD/HD/VGAの解像度に対応だ。
カメラ設定。ホワイトバランス、ISO、露出値、最適化、カメラ解像度、防振の強化、タッチシャッター、セルフタイマー、連続撮影、フォーカスモード、タッチ自動露出、顔認識などエフェクトはグレイスケール、ネガ、セピア、エッジ、色合い、LOMO、ピクセル化、鉛筆、漫画が選べる撮影サンプル。5M(2,560×1,920)ピクセル、3mm、AWB、露出補正-1/3(ISO80、F2.4、1/2,500秒)カメラの設定は、ホワイトバランス(AUTO/曇り/晴れ/蛍光灯/白熱灯)、ISO(AUTO/50/100/200/400/800)、露出値(-2~+2)、最適化(オート/オン/オフ)、カメラ解像度(5M/4M/3M/2M)、防振の強化(オン/オフ)、タッチシャッター(オン/オフ)、セルフタイマー(2/5/10秒/オフ)、連続撮影(高速/低速/オフ)、フォーカスモード(スマート・オートフォーカス/CAF/無限遠)、タッチ自動露出(オン/オフ)、顔認識(オン/オフ)が選択でき、機能は豊富だ。
またエフェクトもグレイスケール、ネガ、セピア、エッジ、色合い、LOMO、ピクセル化、鉛筆、漫画と、9パターン用意されている。
いずれにしてもそれなりに写る(これまで試用した他機種も含め、iPad以外のタブレットでカメラがしっかりしているのはほとんど無かった)ので、このMeMO Pad 7単体でも結構楽しめるだろう。